ブックレビュー

「人生が豊かになる食べ方の習慣」のブックレビュー

 

健康で美しくありたいけど、情報が多すぎてよくわからない。「よく噛んで食べる」「糖質オフ」「野菜から食べる」「1日1食がいい」「孤食はダメ」とか。毎日どうやって食べたらいいの?何が正しいの?

 

についての答えが自分で見つけられるようになる本です。「食べ方」と言っても調理法などではなく、純粋に「食べること」との向き合い方について書かれたマインドフルネスの本です。

 

※本には、巷にあふれている食べ方のどれが正しい、という明確な答えは提示していません。ただ、こちらの本を読めば、どれが正しいのか自分で見つけられます。答えは自分の中にある、という事に気づくための本です。

 

 

「食べることは生きること」の意味が変化しました

 

 

「食べる」そのものを、生きていくための糧にする

 

若い頃の私の食べ方は、死なないため、お腹を満たす為、友人と楽しく過ごす為、お酒を飲みながら欲望のまま、という食べ方でした。妊娠している時は「つわりには何がいいか」「健康で賢い子を産むための食事はどうしたらいいか?」ばかり考えていました。その後も出産直後、授乳期間、離乳食開始、息子が極度の偏食とわかってからなど、その時々で「食べる事」に真剣に向き合って来ましたが、同時に情報に振り回されていたのかなーと思う所もあります。

 

結局、経済的にも物理的にも手が届く範囲で安全な食材を選び、1つでも多くの種類をバランスよく食べればいいんだと思うようになりました。贅沢とは程遠いのですが、ある程度自分の(そして家族の)食生活に「不足はない」と感じていました。でも満足はしてませんでした。

 

そんな時に出会ったのがこちらの本です。私の中で「食」に対する感じ方が次のように変化しました。

 

【本を読む前】

「食べることは生きること」。食材を選ぶ、腹八分にする。食べたものでカラダはできている。頭ではわかっているけどなんだか実感が湧かないなー

 

【本を読んだ後】

口に物を入れた瞬間、咀嚼しているその時に、自分が生きていることを確認する。五感をフルに使ってそのひと口を味わい尽くす。その積み重ねがこれからの私を作り上げていく、これこそ「食べることは生きることなんだなー」と実感!

 

 

「人生が豊かになる食べ方の習慣」の読み方

 

理論や裏付け+実践が23個も載っています。自分の生活環境に合わせてどれからでも始められるようになっています。

 

1つ1つの実践方法が

  • 練習、実践方法
  • 取り組むコツ
  • 気づきや科学的研究の裏付け
  • 食べ物以外で飢餓感を満たす方法
  • 自分を変える言葉

などで説明されていてわかりやすいのです。そして、「この本を気軽に持ち歩いて実践しましょう」と言う記述が何度か出てきます。

 

 

 

「練習10 身体の声を意識する」

 

こちらで「練習10 身体の声を意識する」を例に挙げます。

 

9つの側面からの情報に耳を傾け、何を、どこで、どのくらい、どれほどの早さで食べるべきか、情報を考慮して賢明で思いやりのある判断をしなければなりません。 ~ 中略 ~ では「身体の声の9つの側面」に相談してみましょう。

(引用:P101)

※9つの側面=目、触感、耳、鼻、口、胃、細胞、脳、心の事

 

 

状況は、私がホテルランチバイキングに行きひと通り食事を終えたところで、テーブルについたまま「もうちょっとステーキを食べたいな」と考えているところを想定しています。昨年末に実際に経験した事です。(本書では食後のイチゴのショートケーキが挙げられています)

 

さて、私の「練習10 身体の声を意識する」実践です。

 

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目:他のメニューは目に入らない。やっぱり肉が好き。食べたい

触感:赤みの多いあのお肉を噛み続けるのが好き過ぎる。噛みたい

鼻:お肉が焼けるあの動物の臭い、最高!

口:でも正直口の中は脂っこくてお肉はもういいや

胃:もうお腹いっぱいだよ。胃もたれするしもう止めて

細胞:栄養と油でパンパンです

脳:さすがに食べすぎだよ。夕飯、どうするつもり?

心:でもランチバイキングなんてめったに来ないし食べたい~

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

わたしは、これらの気づきを考慮し、「あと1皿食べて、お夕飯はサラダと汁物だけにしよう」と決断を下し、最後のその1皿を十分に味わい尽くしました。ちょうど年末年始の9連休を控えている時期で、とにかく「気合」が欲しかったのです。(主婦にとっての大型連休は過酷な日々です。気合がいるのです。)

 

心もカラダも大満足したのは言うまでもありません。

 

あなたにはカラダの声は聞こえていますか?

 

「練習14 お腹は空いていてもかまわない」

 

 

私は中医学で言う「気滞(きたい)」「湿熱(しつねつ)」などのタイプが混ざっていて、いつも食べ過ぎてしまいます。

 

また、昔むかーし心身ともに弱っている時の、祖母の「とりあえず食べなさい。食べとけば何とかなる」の言葉が一年中、脳内リフレインしています。少しでもお腹が空くと、その声は「早く食べないと死ぬよ!」に自動変換されて心は焦り、結局いつも食べ過ぎてしまうのです。

 

次は「練習14 お腹は空いていてもかまわない」を例に挙げますね。

 

2、3分間、静かに座って、自分の身体に意識を向けます。身体のどこかに、「空っぽの感覚」があるでしょうか? ~ 中略 ~ 身体のどこかに「いっぱいの感覚」がありますか? ~ 中略 ~ 感覚は心地いいですか?普通ですか、不快ですか?

(引用:P128)

 

私はこちらのワークを行って新たな気づきがありました。目、耳、頭、お腹、心、皮膚の下のカラダ中、どこもかしこも満タンで、カラダ自体が不快で重いという事を初めて知ったのです。メディア断ち、デトックスの必要性に気づき、食べ過ぎなくても、お腹が空いていても生きていられる、と思えるようになりました。

 

以前は「お腹が空いたら死ぬ!」と焦っていたので、食べ過ぎはダメとわかってはいても、心には届きませんでした。それに、「お腹が空いていても大丈夫だよ」なんて教えてくれる人は、誰一人としていませんでした(当たり前ですけど)。「お腹が空いていても構わないんだよ」「空にすることは満たすことと同様に重要(P134)」なんだよ、と生まれて初めて慰めてもらいました。

 

あなたは今、お腹が空いていますか?

 

 

向き合えるのは食べ物でも人でもなく、「自分」だけ

 

 

カラダと向き合い、「気づき」を自分で得ることが大切

 

 

著者が医学博士で禅指導者、という事もあり、慈悲、愛、思いやりについても多く触れ、それらを自分のカラダにも向けることの重要性も説いています。お釈迦様の事、仏教でいう「三毒」の事も勉強になりました。

 

慈悲、愛、思いやりの意識を自分のカラダに向けるには「ゆっくり食べる」ことが大切なのですが、ゆっくり食べる方法も23個ある練習のうちのいくつかに入っています。現代人がとても忙しく、そんな時間は取りにくい、という状況にも寄り添ってくれる内容です。

 

最後に、沖縄を取り上げてくれて感謝です

 

沖縄県竹富島

 

ほんの少しだけなのですが、本文の中で沖縄に関する記述が載っていました!「英語で書かれたこの本にこんなに小さな島の事が載っている」という事実は、私に元気と勇気を与えてくれました。英語圏の方に少しでも沖縄の長寿について知って頂けるのは本当にうれしい事なのです。それがきっと「薬膳」や「沖縄の(ちょっと前の)食生活」を知ってもらうきっかけになるかも、と思っています。

 

 

以上、

健康で美しくありたいけど、情報が多すぎてよくわからない。「よく噛んで食べる」「糖質オフ」「野菜から食べる」「1日1食がいい」「孤食はダメ」とか。毎日どうやって食べたらいいの?何が正しいの?

についての記事でした。

 

 

「水を1日2リットル飲む」という健康法は私のような「気滞」体質の方にはとても苦しいものです。無理して行うのは止めましょうね!今日も養生してくださいね♡

 

 

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